5日目・前半 後悔と戦慄と恐喝
ストレイが昨日の醜態を思い出し、死にたくなりながら
缶詰スープをすすっている頃・・
あの男が街に帰ってきた
「寂しかったよぅ!」
「はいはい」
デカイ図体で細いカッツェの胸に飛び込むフェンリル。
しかしカッツェは嫌な顔一つ見せない。
なぜならフェンリルが賞金を持ち帰って来ているハズだからだ。
「さ お出しなさい」
「ええ!?」
「どうしたんです?頂いたんでしょう?賞金。」
「あ、それだけど・・トーナメントでしょっぱなから女の子きてさ・・・」
「それがどうしたっていうんです?」
「女の子殴れないし・・・「ハァ!?じゃあ貴方何してたんですか!!!」
「か、観光・・・?」
「・・・そうですか。」
言えない。まさか女口説いて回ってただなんて。
絶対に言えない。目の前のカッツェは今にも飛び掛ってきそうなのだ。死にたくない。