9日目・前半 脳筋ツインズ
夢見るカッツェ
寝言の壮絶さに戦慄を覚えるフェンリル。
「(生命保険とか入れられてないよね・・?)」
すでに入れられている。問題ない。
そして日曜の早朝
恐怖の夜が明け、フェンリルに一本の電話が入る
どっかのエージェント「筋肉対決しない?賞金でるよ」
「出る!出ます!出させて頂きます・・・助けて!!」
「優勝はフェンリルさんです!」
「やったァ!!!これで死ななくて済む!カッツェ様、今お金持って帰ります!!!」
火事場の馬鹿力。フェンリルは見事賞金を手にした!
これで生命の危機を免れ愛を手に出来る!そう思い意気揚々と帰宅していた
・・とその時、
不幸の電話が掛かってきた
「ちょ!どういう事ォー!?」
「何言ってるんですか?執事サービスは一週間契約ですよ。
二日もおまけして家に居てあげたのですから有難く思って下さい。では、また☆」
「また☆じゃないよ!ちょっと待ってy」
・・
・・・
茫然自失のフェンリルが携帯片手に固まっているとそこに章ちゃんが現れた
「フェンちゃんじゃないの。何してるの・・って、ちょ・・」
「ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!!」
大号泣
「ちょ、フェンちゃん!?どうしたのよ??あと鼻水汚い。」
友人とその鼻水を心配してあげる章ちゃん。優しい。
「ヌコたんがぁ・・・ボクのヌコたんがぁ・・・」
「ヌコたんってあの黒猫ちゃん?執事の。なんだっけ、ホラ・・
あ!黒執「メタ発言やめてよ章ちゃん!カッツェたんだから・・!!!」
「あ!ごめん!アクマで執事「やめてったら!・・・なんで泣いてるの?とか聞いてよ!」
章ちゃんは時々鋭くなる。危ない。
いかん、危ない危ない・・・
「フェンちゃん、もう行っていい?」
「えー!ちょ、オレの話聞かないの!?」
「うん。興味ない。」
危うさと華麗なスルースキルを持つ男、その名は章治。クールだ。
流されたままじゃ気がすまない!
フェンリルは話の続きを聞かせるべく章ちゃんの店[ロックストック]に来た。
店の前でカッツェに電話をしてみるが出ない。
「・・・ヌコたん・・・お金稼いできたよ・・・うぅ・・」
稼いでも、貢ぐ相手はもう居ないのだ。
「章ちゃん!!聞いてよ!!」
店に入るなり語ろうとする。が、
「飲み物頼んでよ?」
さすが章ちゃん。商売人の鑑だ。
「・・・XYZで・・・」
「もう終わりって感じね!HAHA!」
場を明るくする天才、その名はやっぱり章治。
「・・・始めはね、オレがデリ(アーン♂)ルと間違って執事サービスに電話しちゃったのが出会いの始まりだったの。てっきり女の子が来ると思ってたんだけど、男が、しかも執事が来ちゃって、でもその執事が超ド級の美人ちゃんでさ、一目ぼれしちゃってね・・・もう口説いても口説いてもかわされちゃって、でもお金をあげたらセッ(アーン♂)スさせてくれてさ!それがもうスゴイのなんの!でね、そのうち心を許してくれて、ヤキモチとかやいてくれるようになってさ、まぁたまに殺されそうにもなったけど今生きてるしね!?」
「うんうん。それで?(鼻ホジホジ)」
「ちょ、鼻かゆいの!?ほじるの後にしてよ!・・でね、ようやく恋人っぽくなれたと思ったら契約終わったから帰るって・・・
「わかるでしょ!この気持ち!」
思いのたけをぶちまけるフェンリル。しかし・・・
「んー、わかんない。」
章ちゃんは二行以上は読まない様にしているのだ。仕方ない。
「もういい!今夜はヤケ酒だよもう!プンスカ!」
「フェンちゃん・・・・」
「なぁに!?ようやく気にしてくれたの?おそいよ!」
「風呂入った?」
「・・・・」
恋バナよりも衛生度。章ちゃんはキレイ好きなのだ。
「・・もういいよ・・・章ちゃんも飲んでよ・・・おごるからさ・・・」
「あ、マジで?今日飲んじゃうよオレ。いいよね?」
「いいよ・・・もう好きなだけ飲んで・・・グスッ」
五時間後
「章ちゃん、オレもう帰・・
「オレは帰ったこと無いよ?」
酔いだしたら止まらない!帰らない!たとえ白目を剥いたとしても・・・
それが章ちゃんのジャスティス!