恐怖!阿部タウン
夕方
突然家を飛び出したカッツェを追いかけるフェンリル
「どこ行くの?」
「一時間程度出掛けます」
「パンダは?ボク今からシンガー修行に出掛けるって言ったでしょ?」
「ベビーシッターを呼んだので大丈夫です。来たら出掛けて構いませんよ」
「一緒に連れて行けばいいでしょ!?マンマのくせに!育児放棄反対!」
「大げさな。それに犯堕の為に行くのです」
「ばーか!不良嫁!クソ猫ーー!!・・・」
罵るも空しく、カッツェは車に乗って去っていってしまった。一体どこへ向かったのか
考えていても仕方ない
パンダをベビーシッターにまかせ、広場に来たフェンリルは修行の準備にとりかかる
その頃のカッツェ
どうやらロックストックに用事があるらしい。何の用事なのか
フェンリルは絶賛修行中!
「キミのおっぱい揺れ~る~ボクのお股もゆれ~る~♪」
「そ~れ~が~KOI(恋)!」
「バンビーナも発情期さ~♪」
フェンリルonどっかの広場。ちなみに芸名は【ピューと出るフェンリル】だ。
酷い歌を聴いていてもアレなので、一旦カッツェにカメラをもどすといつの間にか章治と話していた
「彼をスターにしたいのです。手伝って下さい」
なんと・・!カッツェは憎まれ口を叩きながらも陰ながら夫の出世の為動いていたのだ
「任せといてよ。フェンちゃんが売れたらちょっと笑えるし」
妙な人脈に定評のある章治も快諾してくれた。
もうこれで一安心!例え作詞能力と芸名がアレであっても・・・
それにしても任せといてとは。何か策でもあるのだろうか?
・・
・・・
・・・・
30分後、店にはフェンリルがいた
「あ!フェンちゃんお客さん連れてきたよ!」
どうやら場所提供&お客を集めてくれたらしい
「ホント!?・・連絡くれて助かったよ~!広場じゃ鹿しか来なかったから」
「ピューと出るフェンリルが貴方に贈ります・・・タイトルは【小麦】、聴いて下さい。
キミの肌は~小麦色~
小麦といえば~パス~タ~
パスタといえば~食べ物~そしてソースはボクのアーーーーッ!!
・・・言 わ な い よ!
ウォンチュ!」
「三千円でいい?狼さん」
なんと大量のチップゲット!
調子づいたフェンリル、次々と歌い出す!
「尻毛を毟られ罵られ~それでもキミにー付いてゆく~
なぜなら~顔とナイス☆バディがあるから~
でもーやっぱ殺意沸く~
性欲も湧くーワクワク~」
あまりの歌詞の凄惨さに、ついチップを渡してしまう男性客と章治マンだった
「ああ、コリキさんですか。・・え?パパラッチを呼んだ?
・・いいですね、彼らに話題づくりをしていただきましょう」
皆を巻き込みブレイク()なるか!?全てはカッツェの腕に掛かっている
「ふふ。あの人が売れっ子になって私がウハウハ・・・最高です」
【銭の為なら殺意もこらえる派】のカッツェなのだ!
イケメンパパラッチ!
笑顔で踊るフェンリル!
そして喜ぶ客!
"全てがうまく転がっている"確かにそう思われたのだ
・・・そう、この瞬間までは・・・
「楽しかったよ!あとヌイグルミありがとう。
これから毎日この子と一緒に寝るよ。君を想ってね」
せっかく上手くいきかけていたのにもう嫌な予感しかしなくなった
「いや、そういうのいいから」
「君は照れ屋さんなんだね。そういう所好きだよ」
「やめて。ボクゲイじゃない。ウチのヌコタン特例だし。髭熊ガチムチとか無理、絶対。」
「君はきっと人気者になる。主にゲイにね。」
「嫌な予言しないで」
しかしこの予言が見事的中することになるのだった
「よし!今日は仕事がんばるぞー!」
あの不吉な予言の後、続々と歌の依頼が入ったフェンリルは現場を前に意気揚々!
記念すべき初仕事の相手は一体どんな人だろう?
こんなんだった
↓
「こ、これでいいんでしょうか・・・」
「うん!いいよいいよォー!もっとお尻を上に上げて」
歌どころか変なポーズを強要された。
あの予言が脳裏を横切る
「(ボクどうなっちゃうの・・・?)」
「いいよいいよォ~~!その哀愁に満ちた顔、そそられちゃう!」
ガタン!!
背後で繰り広げられる異様な雰囲気にジムの客も体勢を崩す。仕方ないね♂
「(あ、あれ・・・・ブンブンだ・・!よ、よし・・!)あの、ボク次の仕事あるんで・・」
「エーッ!ざんねーん!」
上手いこと切り抜けたフェンリルはさっそくブンブンに声を掛ける
今度はタカリに遭った。もう最悪!
しかしめげない。歌を聴いてもらえればきっとチップをくれるのだ!
「ボクの尻尾はキュートにゃ~!女の子はーメロメロ~ン♪」
「もういいです。お礼はカメハメハでいいですよね?」
ブンブンは金のかわりにダメージをくれるようだ!予想外である
「もういいよ!ここにはもうお客いないみたいだからいくね!」
しかし客がまだいた
ポ●ターですね。魔法使えない方の。
「ホーラ!ダンブル扉先生からのプレゼントだよ!」
「わぁ!ありがとう!」
そして客に対しての配慮も忘れない。もうプロである。
「魔法?使えるよ。君のちいさな穴にも入れるんだからね」
「勘弁して下さい」
まだプロには程遠かったようだ。
そしてその後も延々とゲイ相手の仕事が続き
そして夜を迎えた
「ルララ~夜の公園~交尾にバツグン~♪」
「うんうん!ハッテン場にピッタリの曲だね!」
「・・・・・・・・・・・は?」
「ハ ッ テ ン 場♥」
尻穴の緊張に耐えられなくなったフェンリルは一目散に帰宅。
愛しい我が子はどうしているだろうか・・
「オギャアーーーー!!!」
泣いてた。そりゃあもう尋常じゃないくらいに。
「ちょ!うんこしてるじゃない!オムツ替えて貰えなかったの!?」
「んううーー」
さっそくオシメを替える。パンダも幸せそうだ!
「あれ三回分のうんこの量でちたね!」
「うー」
「まったく・・マンマは何してたんでちゅかね!とんだDQN嫁でちゅ!」
「おや、お帰りでしたk「お帰りじゃないよ!!!」
「何をそんなに怒ってるんですか?」
「パンダちゃんのオムツも替えない嫁なんてうんこ以下でちゅ!!」
「はぁ!?一時間前に替えましたよ?」
「泣いてたでちゅ!聞こえなかったんでちゅか!?その猫耳は飾りでちゅか!」
「大体貴方に似てうんこたれ過ぎるんですよ!」
「なにをー!!!!
・・・お前の母ちゃんラマ!!!」
「犯堕の泣き声に気付かなかった事は謝ります。でも貴方も謝って下さい」
「なにを!?」
「私の母はラマではありません。猫又です」
「なにそれこわい」
「ああ、それと明日オーディションがありますから。絶対に受かって下さいね腐れオオカミ」
ゲイと鬼嫁に囲まれた過酷な日常が今、始まるッ・・!
次回「ハイ!ボク掘るエモン!」お楽しみにね!